ビートルズに"Maxwell's Silver Hammer"という殺人鬼の歌があって、曲だけ聴いてるととっても呑気な、全然そういう風には思えない曲があるんだけど、それのキャロルキング版とも言えるのが"Smack Water Jack"。こういうブラックユーモアの曲って何となくイギリスっぽいなーと思ってしまう。マザーグースの歌っぽい。
"My life has been a tapestry of rich and royal hue. (私の人生は豊かで気高い色のつづれおり。)"から始まるタイトルチューン。この曲だけほかの誰の手も借りずに彼女一人の演奏で録音されています。きっと自分自身のテーマソングみたいな感じで作ったんでしょうね。上にも書いたとおり、当初はこの曲がオーラスに来るはずだったようです。わざわざバラード2連発で終わらせたのは、アルバム的にはこの曲で本編終わりという感じで、つぎにヒット曲がアンコールとして控えてるという感じなんでしょうか。
もともとはアレサ・フランクリンのために書いた(You Make Me Feel Like) A Natural Woman。アレサのプロデューサーであるジェリー・ウェクスラーの名前が作曲者としてクレジットされています。この曲もたくさんのヴァージョンがありますが、ロッド・スチュアートが"Natural Man"というタイトルでカヴァーしています。こちらはバンドっぽい音でとても懐かしい感じです。アレサバージョンは王道のサザンソウルという感じですが、ピアノアレンジのキャロル・キングバージョンはシンプルなだけに歌詞の重さがすごく伝わってきます。ウーマンリブのテーマソングだとか、曲が一人歩きしちゃって色んなイメージがつきまとってるかもしれないけど、純粋にラブソングとしてとてもいい歌じゃあないですか。
このアルバムが大ヒットしている中、1971年6月18日にキャロル・キングはNYのカーネギーホールでコンサートを行います。ライブ盤が出てます。上に何回か出ている"Live At Carnegie Hall"がそうです。ステージ恐怖症だった彼女が、たった1人弾き語りでカーネギーホール。うーむ、泣ける話だ。
さて、では名盤解説コーナー、この辺でおしまいにしましょうかねぇ。思い入れ先行でやってしまったので解説とはほど遠い内容になってると思いますが、読んで「ふふーん(-_-。」ぐらい思ってくれればそれでOKです。Thank you xxxxx.
あ、それと、Happy birthday, Carole
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'02年2月作成