はっぴいえんどのそのほかのアルバム

 今回は2ndアルバム『風街ろまん』をピックアップしましたが、こっちもぜひ聴いて欲しいという1stアルバムと3rdアルバムのこともちょっとだけ紹介します。


『はっぴいえんど』(通称"ゆでめん")
実ははっぴいえんどの1stアルバムと3rdアルバムのタイトルは一緒です。1stのほうはひらがな表記の『はっぴいえんど』3rdは英語の『HappyEnd』。だから、というわけでもないんだろうけど、1stのほうはジャケットに描かれているお店の看板『ゆでめん』というのがその通称になっています。このジャケットがなんともまた70年代っぽくていいんだけど。ところでゆでめんって、どういう食い物なんだろう?1stアルバムの音は、これはサイケデリックと言っていいでしょう。だからはっぴいえんどに「ロックっぽい」音を期待する人は1stを最初に聴くことをお勧めします。70年代の、かなりヤバイ肌触りを感じられるでしょう。リカットシングル『12月の雨の日』のイントロはもうジミヘン!何をもってジミヘンかってのはよくわかんないんだけど(笑)でもとにかく、紫の煙が立ち込めてきます。

 さていっぽう3rd『Happy End』なんですが、これはもうめっぽう呑気というかのどかというか、『田舎道』とか『相合傘』とかいう収録曲のタイトルからもわかるようにとてもリラックスした雰囲気が漂うアルバムです。シングルカットは『さよならアメリカ さよならニッポン』。詞はひたすらこのタイトルを繰り返すだけ。「いったいどういう意味?」と思ったら実はこのコトバにはっぴいえんどのすべてが集約されているらしいということをつい最近知りました。詳しく書くとめんどくさいのでここでは割愛。これも雑誌やテレビの特番のインタビューなどで触れてますね。ただはっぴいえんどをまだ聴いた事がない人には、最初に3rdはあんまりお勧めしません。アルバムのクオリティの高さに反して、最初のインパクトがちょっと弱いので。俺自身は最初に3rdを聴いたんだけど、いいアルバムだなぁと思えるまで少し時間がかかりました。2ndアルバム『風街ろまん』の後はほとんど解散状態にあったところを「LAレコーディングにつられて」もう一度メンバーが集まり作ったとか。このあたりは風待茶房に詳しいです…。

『Happy End』