(9/3)ラブイズCash! レベッカの、再結成ライブについては書いたのは2年前だったなぁとHTMLを探してみたらなかったので、フェイスブックに書いたんだろうな。 8月31日の、武道館初日に行ってきた。8月31日。1985年の同じ日、日比谷野音、中村あゆみとのジョイント(「ツーマン」とは言わない。)『宿題なんて忘れちゃえ!』から、32年。北海道の片田舎で暮らしていた高校生は、オッサンとなって武道館のアリーナ席にいましたとさ(笑)。 本編最後の曲は『ラブイズCash』。『宿題〜』ではオーラスに演奏された曲だけど、当時はまだフレンズもラズベリードリームもなくて「唯一のヒット曲」だったからなぁ。レコード発売はさらに4ヶ月前の1985年4月。詞も曲もPVも、どこからどう見ても、聴いても『マテリアルガール』。レベッカで好きな曲はと問われて『ラブイズCash』と答えるとだいたい「あ、あのマドンナみたいな曲?」という反応が返ってきたから、なんだかうんざりで、この曲のこと自体、あまり話さなくなってしまった。 「イチオシではないけど、でも捨てるには惜しい新人を低予算で売り出す」という感じなんだろうか、後藤次利のFitzbeatレーベルから、500円のシングルと1500円のLPでデビューしたレベッカ。サディスティック・ミカバンドとロンドンへ旅した後藤次利は、同じ編成でしかもブリティッシュかぶれのコンポーザーを擁するレベッカに、大きな可能性を感じていたんじゃないだろうか。 最初の2枚がヒットせず、レコード会社からテコ入れを執拗に迫られた。結果、後藤次利が期待を寄せたコンポーザーはドラマーとともにバンドを離れ、音楽性は大きく方向転換。クリッシー・ハインドになるはずだったヴォーカリストは、マドンナのパクリとあからさまにわかるような真似をさせられることに。。。 ただの想像だけど、なんとなくそんな感じがする。 1985年4月、高校生。父親の運転する車で家族5人、新札幌のダイエーへ買い物にいった帰り、とかだったかなぁ。狭い後部座席に妹達と3人掛け。ラジオ(たしかFM)から「レベッカっていう、かっこいいバンドがいるって聞いたんですけど。」と、名前も知らないレポーターが、バンドのインタビューを始める。メンバーチェンジをしてから初めての新曲、近くアルバムも発売、そんなありきたりの内容の後に流れたのが、4月に出たばかりという『ラブイズCash』。なぜか、メロディーラインが強烈に頭に残ってしまった。マテリアル・ガールは前の年にヒットしたし、何回も聴いたことがあったけど、なぜかその時は似てると思わなかったなぁ。メロディはそんなに似てないし。 ドーナツ盤一枚買うのも慎重だったから、すぐにレコードを買ったりもしなかった。ヤングギターとか、いくつかの音楽雑誌に「酸欠ライブのレベッカ」という触れ込みで、ライブレビューが載ってたりした。そうなんだ。ライブハウス。またラジオ出ないかなぁ。「FMステーション」という、FMの番組表が載ってる雑誌が、当時隔週で出ていた。9月、NHKのFMライブスペシャルにその名前を見つけた。 祝日の夕方、ラジカセのロッドアンテナの位置を気にしながら録音ボタンを押し、ラジオに聴き入った。1曲目はインスト、その後半にヴォーカルがステージに現れ、2曲目から歌が始まる。まるでRCの『よォーこそ』みたいだ。でも春にラジオで聴いた歌声とは少し違う。いろんな声色。アツいヴォーカル。アツい演奏。 お目当ての『ラブイズCash』は、この番組最後の曲。アツいMC!!番組のそれまでの流れで、ライブ中どうもヴォーカルが、具合悪くなったらしいという想像がつく。「酸欠ライブのレベッカ」というのは「超満員でお客が息苦しい」というのではなくて「ヴォーカルが酸欠状態で倒れる」という意味だったのか。。。スゴすぎる。 録音したテープを、くり返し何度も聴いた。修学旅行へも持って行った。そういえば、付き合ってた彼女に振られたばかりで、やることなかったんだっけ。。。『ラブイズCash』Bメロを少しタメ気味で歌うので二拍三連みたいに聞こえるところや、3番の「コイン一枚」というフレーズの「い〜ちまい」の「い」の歌い方が、好きだった。マテリアルガールには似てない。 「レコードよりも曲数が多い」という理由で『Wild & Honey』の、カセットテープを買った。『ラブイズCash』が、聞き覚えのあるバージョンとは違ったので、やっぱりドーナツ盤を買うことにした。500円。今もクローゼットの中に、ラズベリードリームやウェラムボートクラブと一緒に、しまってある。 |
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